ドイツという地で6部からキャリアをスタートさせ、4部の舞台でも活躍する寺田俊選手に今回はインタビューをしました。7シーズン目を迎える今、既にゴール数は100以上。そんな寺田選手がどのような経緯で渡独し、そしてどのように這い上がっていったのかを聞いてきましたので是非ご一読ください!
A. 滝川第二高校→立命館大学→DSC99(6部)→Wuppertaler SV(4部)→FSV Vohwinkel(5部)→SV Straelen(4部)→RW Oberhausen(4部)→KFC Uerdingen(4部)
高校の時に一度海外に興味があるかと話が来ていましたが、その時は大学進学が決まっていたので断りました。しかしながら、日本でプロへの道が無理となってしまったので渡独することを決意しました。
ドイツのサッカーは日本のサッカーと違い、技術力よりかは球際の激しさが当時印象に残りました。自分のプレースタイルは狭いエリアでテクニックを発揮するような日本人タイプではなく、得点力で評価される選手なのでトライアウトで評価してもらうのは難しかったのを覚えています。
練習参加に行った当初はあまり深いことを考えず、自分のプレーに集中することを意識していました。しかし今までの人生で日本人としかサッカーをしたことがなかったので遠慮してしまったり、語学の面でも全然わからないことが多かったので、ゲーム形式の練習で自分の持ち味を見せることを意識し契約を勝ち取ることができました。
毎朝5時に起きて、必ず10キロ走る生活を毎日行っていました。自分の性格上、帰ってきてから携帯をいじってしまうので携帯の電源を切り、カフェに行って8時間ドイツ語の勉強をするのが当時の日課でした。自分の中でそれくらいもできないのであれば帰国しかないと覚悟し、毎日実行していました。
悔しい部分もありましたが、初めは自分が置かれた環境の中で結果を出すことに集中しました。結果をしっかり出せばステップアップできることは知っていたので、後がない状況の中でしたが自分のパフォーマンスに全力を注ぎました。
やはりドイツ語ができないとマイナススタートだと思います。自分らしさを出しつつも、監督がどのようなことを求めているかを理解し、そしてそれを表現する努力が必要だと思います。ドイツ人も選手がやろうとしていることがわかれば、それをしっかり理解してくれると僕は感じていました。
当時は毎試合本当にがむしゃらでした。できるだけチームメイトにわかりやすい動きをして点を決めることで、どれだけ自分がチームにとって必要かをチームメイト、監督にアピールしていました。なので、練習からどういう動きをすればチームメイトが見てくれるのか、どいういう要求をすればパスが来るのかを考え、つたないドイツ語でコミュニケーションをとっていました。試合に出続け、20得点くらいしたあたりから違うチームからオファーを多くいただいたので、結果を出し続ければステップアップができるというのは日々実感していたので慢心することなく頑張ることができました。
サッカー中心の国でブンデスリーガという世界的にも有名なトップリーグがあることがまず挙げられると思います。上がしっかりしているので、下部組織でもしっかりした施設でトレーニングや試合に臨むことができます。国としても裕福なのでサッカーでビザが取得しやすかったり、様々なクラブがどの選手を買おうか目を光らせているのでステップアップしやすいのも大きな魅力だと思います。
6部の時は練習が週に3日で日曜に試合でしたが、4部はプロクラブだったので午前に練習していました。プレシーズンはほぼ毎日2部練習で、6部とはさすがに練習の質も量も違いました。選手の質も強度も桁違いに感じたのを覚えています。しかしサッカー選手としてそれが本当に魅力に感じました。スタジアム、スタッフの数、ファンの数、要するにチームとしての規模が違い毎日ワクワクしました。選手や監督、チームメイトも元プロが多かったので毎日が学びでした。
どこのチームでも共通して求められるのは球際の強さと縦への速さです。日本サッカーはつなぐ、技術活かすというところですが、僕の場合はとにかく得点。チームとしてのチームプレーも大事だが多少なりともエゴをだすことも場合によっては必要だなと感じます。
Ansgar Knauffというプレイヤーです。当時自分が4部でリーグ戦で闘ったドルトムントのU23でプレーしていた選手です。サイドでマッチアップしてうまいなと思っていたら、そのシーズンにトップチームに昇格して現在はフランクフルトで鎌田選手や長谷部選手とプレーしていて、ヨーロッパリーグにも出場していました。
今シーズンは40試合あるので、その中で30ゴールを決め得点王になりたいと思っています。達成するために常に気を抜かず頑張っていきたいと思います!
以上、寺田選手のインタビューでした!既に得点を量産している寺田選手ですが、この数をさらに伸ばしていくのを見るのが楽しみですね!